詩人:千波 一也
てのひらに
ふうわり、と来る
それは
とつぜんに
ふうわり、と寄る
それは
とてもやわらかく
とても軽やかで
ぬくい
手ざわりです
だから
仮に
うとましくても
いまは
来てほしくない、とおもっても
たやすく
この手でつぶせそうでも
それが
やさしさというものだから
報いるべきだと
おもうのです
できるだけ誠実に
有難う、って
伝えなくてはならないと
おもうのです
くるしくても
どんなに
くるしくても
それが
やさしさならば
応じるべきだと
おもうのです
2014/08/01 (Fri)