詩人:EASY
仕事帰りに
いつも行くコンビニに
耳の切れた黒猫が
居座って居たので
僕はサラダチキンを
少しだけあげて
僕と黒猫の関係を
伺っていた
すると、その関係は
揚げ鳥をもうひとつ
追加しろと言うので
大した使い道のない金を
揚げ鳥に投資した
僕がいない間に
酒とピーナッツの入った袋を
その冷たい鼻で
かき分けていた
居なかったらどうしよう?
と言う
僕の不安とは、まるで逆に
君はフーッと
その口を鳴らせた
君の健康を考えて
衣以外のささみっぽい
食感の良さそうな
部分だけを取り分けて
君にあげてみた
君はもう一度だけ
入念深く
フーッと吹いた
君は僕に感謝してなさそうだ
そんなことはしなくていい
そんなことはやめてくれ
君は君らしく
フーッと
しておいてくれ
明日同じ時間に
この場所に居てくれたなら
次は唐揚げに
してみようか?
でも、きっと君は
明日はいない
これが最後かも知れないね
君は今日のことを
僕に感謝しない
するべきじゃない
感謝するのは
僕の方で
そんな時だけ
僕は嫌いな神様を
好きになるんだ