詩人:どるとる
僕がここにいて
変わらない日々が続き
やがて終わる物語
それだけのことを本気で生きる
晴れる日もあれば
雨の日もあるから
こちらの都合のいいようにはいくわけもなくて
今日も予定外の悲しみに出会い
涙を流す僕は夕暮れの中 黄昏る
ほら 自分の存在を信じられなくなったときは 自分の足元に揺れる影を見つめてごらん
きっと影が見えるなら君はここにいて間違えないんだよ
それは生きている人にのみ与えられた悲しくも素晴らしい命の影だから
やることもなくただのんびり過ごす一日は
なんの収穫もなく
手ぶらで家に帰る
窓の外に広がる空を泳ぐ雲の流れを目で追いかけてる
ただそれだけのつまらない一日でさえ僕にはかけがえのない時間だから
何ひとつ無駄なことはない たとえ何を失っても 何をつかみ損ねても
明日につながるものひとつだけでもあれば
生きるんだよ
そのために生まれたんだよ
たとえどんなことがあったとしても
歩いていくんだ
道が続くかぎり
行き止まりなら ほかの道を探せばいい
何も ひとつの道じゃなければだめなんてことはないから
諦めないで
自分ばかり責めないでつねに自分をゆるせるようなひろい心で生きてゆこう
思い通りのページは自分の力でめくろう
こちらから赴かなくともやってくる夢など何ひとつありはしないのだから
ああ ぬかるんだ道に足をとられ歩きにくいときは
違う角度から 結論をはじき出してゆこう
ずっと僕らは運命づけられた台本のとおりに… そんなのあからさまに嘘っぱちだ
信じるべきはいつも運命じゃなく自分の判断だ
ほら 存在する何もかも信じられなくなったときは 自分そばにいてくれる人を思うんだ
きっとひとりじゃないことの心強さが勇気をくれるから
それは生きていける人にだけわき上がる強さの証なんだ
おもむろ見上げた空に誓いを立てる
生きてくよ。