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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 「平凡であるが故の幸せ」への投 票 〜


[107198] 平凡であるが故の幸せ

詩人:甘味亭 真朱麻呂


こんなことの繰り返しで
つづいていく毎日は本当に退屈でつまらない
平凡な暮らしという頑丈な檻の中で飼われているみたいに
僕らは生きていく
その檻を破ろうとしても
無駄なことぐらい
わかってはいるけれど
繰り返すのはヤッパリ悪あがき
考えることはみんな同じようだね

腐ったトマトみたいないぶしい表情で町を歩く
暇つぶしをさがして歩く
ドーナツの袋を片手に
電気屋のショーウィンドー越しから野球中継をしばらく観てた

お昼時の町パン屋にできた人だかり
香ばしくていいによいがただよってくる
足並みもいつの間にかかろやかにはずむ

こんなことを繰り返して
笑っていられる休日は本当は幸せなんでしょ
仕事にかり出される電話報せもなく
僕は朝から日が暮れるまで
ずっと町をぶらぶら
帰り際立ち寄った公園
比較的新しいブランコに乗りさっき買ったドーナツの穴から
夕暮れの空をのぞくように見てた
独り何かを思い出せたように微笑んでた

それは"平凡であるが故の幸せ"
自由気ままな僕にぴったりな
これが"平凡であるが故の幸せ"。

2007/08/13 (Mon)
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