詩人:孤 花
覚えていますか
やんちゃな君は誰かに追いかけられて
しょっちゅう軽い体で突進してきた
柔らかい髪が触れて口元辺りがくすぐったかった
覚えていますか
じゃんけんと君が言うからぽんと私は言った
面白いくらいにほとんど私が勝った
君が勝手に作った給食の後片付けのルール
覚えていますか
お互い機嫌が悪くてきっかけは些細なこと
いつも笑って許せることが駄目だった
次の日何もなかったようにもう笑っていたけど
覚えていますか
時々見せる照れ笑いが私は好きだった
用もないのに机のところへ来るのが
私が笑うまでずっとおちゃらけているのが
覚えていますか