詩人:甘味亭 真朱麻呂
振り返ればみえる
今までの歩いてきた道のりの長さが
ずっと遠くまでつづいているだろう
気づかないうちにあんなに急な坂を上ってきたことにも気づいた
通り過ぎていく街並み
昔の景色と比べたなら
ずいぶんこの街も様変わりしてきたことにだって気づくのさ
新しくなる街並み
便利になってうれしくもあるけれど
なんだか悲しかったんだ とても
沈んでいく夕陽を背にして
また今日も帰り道
街灯が点灯し始めれば
もうすぐで家に着く
はるかな道からだいぶ歩いてきたよ
足並みいつも揃えられはしなかったけど
それなりにはやってきたつもりだよ
今日から明日へ明日からその次の日へ
大人へなっていく僕の後ろで今日も夕陽が沈んでいく
影を寄り添わせて歩いていくんだ
はるかな道から。