詩人:明石家3万円
ゴロゴロ‥
ゴロゴロゴロゴロ!
ピカっ!
ゴロゴロゴロ‥
「キャーッ!」
ピカッ!
ゴロゴロ‥
空が壊れてる
修理屋さん呼んだの?
ハシゴを持って
やってきた
おのれ
何処に上る気だ?
何処に上る気だ?
人も壊れてる
しかも手遅れっぽい
落ちる
ライライ落雷
ライライ雷鳴
説教も雷もしつこい
いつか君も
秘かに愛しい君も
壊れゆくのだったら
ぼくは
避雷針となろう
動かないように
固定されて
「あぅ…さわれない
お前たちを護る為に
縛りつけられた
わけじゃないやい
ぼくの上を平気で
歩いてゆく者に
天罰を
いまアンタが
つっ立ってる位置に
触れられたくない
結界がある
君に届きさえすれば
この命もいらない
満足と言うものは
かなり前に
設定してあり
君と話す事できない
視線も現実同様逃避
君と
ぼくの未来など
ありえはしない
用意しないで
意気地なく
将来性もないぼくは
生涯
君のファンクラブを
脱退しない
ぼくが作った
君のファンクラブ
会員は
ぼくひとりの
他の誰も
ぼくは認めやしない
たとえ壊れても
すでに壊れても
過去も未来も
あの
君の笑顔には
かなうまい
そして
いまが死ぬ時
最期の瞬間には
君を
鮮明に焼きつけて
これ以上は望まない
最高の顔で
記憶が薄れる前に
一刻も早く」
生憎の空
死ぬと
もれなく
解放がついてくる
束縛だらけの
Sな世の中
空も壊れるさ
人も壊れるよね
誰かを恋いながら
ぼくは
死だけ信じる