詩人:どるとる
日曜の夜は憂うつな気分になる
誰もが感じることをわざわざ僕は言うんだ
明日また仕事があける
きっとまた忙しいんだろうなと思う
この不景気になぜそこまで忙しいのと贅沢な疑問さえ僕には本音なのさ
水道の蛇口を閉め忘れたとき
ゴボゴボとひとりでこぼれ続ける水のように
それは無意味な光景なんだよ
無駄に忙しいばかりで
得る報酬はすずめの泪ほど
ああ、窓の縁に手をかけそっと開けたら夜風が吹き込んで
僕の伸びた髪を巻き上げた
週末の夜の切なさ
週末の夜のはかなさ
それを知ってる誰もが切なくはかない
誰ひとりおかしなことを言ってる人はいないんだ
切なくない
はかなくない
そういうやつがおかしいんだ
切なくない夜などない
はかなくない夜などない
でも週末の夜は比べものにならないくらい特別切なくはかない
夜明けがこんなにもおそろしく感じる日はない
日曜日は休みながら恐怖が待ち伏せた月曜への憂うつな通過点
日付が変わり目覚ましが鳴きさけびまぶたを開けたとき
見える光が妙に粘っこい
週末の夜はだいたいそんな感じ
はっとして気づいたその瞬間にはじけるはかないシャボン玉
広がるのはほろ苦い味
週末の夜は…
何度でも何度でも
同じ気持ちになってしまうよ
日曜日は僕の気楽な心さえ 裏返す
ほらね、暗澹たる思いに僅かな喜びが重なりどす黒くなる心の色
笑ったらいいのか
それともだめなのか
わからない
週末の夜。