詩人:ユズル
きらいだ だいきらい
とんがった言葉が降っている
あんまりうまくいかない
そんな程度の涙が降っている
優しいのはほんとうだけど
臆病で弱虫なものだから
それがふたりいるんだから
はかなくって繊細すぎて
それでもいくつもの涙を
互いの地面に降らせながら
今にも離れそうな手を
つないだままにして
臆病者はほんのすこしずつ進む
体温を確かめながら
不安定な夢をなだめながら
これってとても
素敵なことじゃないかな
とてつもない幸せが
二人をおそうから
わたしたちはいつも
泣いて手を繋いでる