詩人:どるとる
悲しくって
切なくって
何も言えなくったその時僕のほほを伝う涙と電信柱の影
いつものまぶしい朝
それも通り雨が去るように
部屋の時計が半周して
夜になりました
ビデオを見ても
何をしてても
ぬぐえない
影の隣に座り
涙の種を抱く僕は
悲しみの花が咲くのをおそれている
幾千もの星の中に
輝くすべ 探して
悲しくって
切なくって
今すぐにでも逃げ出したくて
それでもあり得るすべての逃げ道はふさがれて
ただ涙があふれ
電信柱の影がなんの意味合いもなくのびる夕暮れがそこにあるだけ
そこにあるだけ。
2010/05/11 (Tue)