詩人:優午
その指輪が示すのは
僕の恋の結末と
君の幸せの終着地
悲しいのは今だけさ
君は母になりやがて思う
僕と焦がれた若き日を
悲しいのは今だけさ
賢い君はわかっている
熱に身を任す愚かさを
悲しいのは今だけさ
君がその手に掴むのは
掛け替えない平穏だから
悲しいのは今だけさ
僕らに偽りは欠片もなく
愛と涙の幕だったから
悲しいのは今だけさ
僕らの絆は愛より強い
元は一つだったはずさ
その指輪が示すのは
君の確かな未来像と
僕の張り詰めた優しささ
悲しいのは今だけさ
いつでも君は傍にいて
いつでも僕が側にいる