詩人:珊瑚
今日
掃除の時間
いつものように
あの場所で
窓から
身を乗り出し
外を眺めていた
雨上がりの空気は湿っていて
少し冷たかった
私はどんなときの空気も好き
だから今日も顔には出さず
心の中で笑ってた
3階のここからは
2本の廊下が見える
1階では男子が
ほうきを振り回し
“暴れてる”に
近い遊びをしている
「子供だなぁ…」
2階は渡り廊下
男子が2人
ほうきで
ホッケーごっこですか?
「楽しそうだね」
その時
私気づいたの
2人のうちの1人が
君だったこと
うそ
今まで気づかなかったよ
すごく損した気分だよ……
君を窓越しで見て
数ヶ月前と変わらない君を見て
私の気持ちも
あのころと変わってない
ってことを知った
変わってないどころか
君と離れてさらに
大きく
強く
なってるよ
「離れて大切さに気づく」
今、やっとわかった
そして君をこんなに長い間
見ていたのは久しぶりのことで
とてもあったかいキモチになったよ
コウカイとカンドウが
同時に心にこみ上げる
掃除の時間は短いけれど
今日はとても
長く
長く
感じました