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詩人:チェシャ猫
洋服ダンスから引っ張り出す冬服
少し懐かしい匂いと共に
引き出しのずっと奥から出てきたそのジャケットは
去年キミにプレゼントされたものだっけ
クリスマスプレゼントなんて
ガキくさいからいらないって言うおれに
キミは少しムッとした顔で
一年に一度しかない大切な日なんだから
一緒に楽しもうよ
そう言ってくれたね
もうすぐその大切な日が来ようとしているのに
貴方は今何処にいるの??
去年みたいに忘れたようなフリしてて
いきなり現れて驚かせてくれるのかな??
あり得ないと分かっている想像を抱く自分に
少しだけいらだち
去年キミにプレゼントした
香水の香りが残るジャケットに
そっと顔を沈める・・・