詩人:夜神 火月
そっと瞳を閉ざせば
遥か彼方 君が手を振る
瞳を開いて迫り来る現実に
僕はまだ勝てないでいる…
ねぇ 何処に行ってしまったの?
今の僕には何も見えない
ただ手を振る君が愛しくて
また道は闇に閉ざされて
静かな光讃えてる―
揺れる水面に映る人影
まだ僕は歩き出せていない
なくしたものは遥か彼方
もう届かないのに
ねぇ どうしたら君を取り戻せる?
今の僕は闇に身を委ねるだけ
重ね合わせたぬくもりが消えてしまう
だからその前に君に会いたい
それだけなのに―
遥か 彼方
遥か 遠く
遥か 時の中
なくしてしまう
ただもう一度だけ君に会いたい
そして時は虚ろい流れて
なくしたぬくもりを僕はもう 思い出せない―
君は遥か
遠く 永久に――