詩人:トリ
大きなビルの一室で
おしとやかな服に身を包み
化粧で表情を隠し
穏やかに微笑み
うふふ おほほと上品に会話する
そんな 毎日
だけど
草原の中ぽつんと立つプレハブで
作業着に身を包み
泥に塗れて
化粧が崩れるほど
うはは げははと笑い転げる
そんな 毎日
こっちの方が性に合ってるわ
こんな笑い方をしてる私を
見たことがない 上品な方々
そんな目で見ないでよ
あなたたちが はっちゃける姿
毎日見てるけど 飽きてきた
人の悪口言えば はっちゃけてる?
はっちゃけるの意味分かってないな
そんなんだからあんたら
お互い心開けてないんだよ
げははって笑ってごらんよ
足りない足りない
もっと大口開けて!
顔中の穴という穴を広げて!
毛穴も!
その顔のまま げはは!
そうそう そんな感じ
げはははは
どう? 少しはうっぷん晴れた?
いつもの愚痴も下らなく思えて
心の底から幸せを感じられたら成功