詩人:旅人モドキ(左利き)
ぽいと放り投げられ 歩き疲れる道すがらあけない夜はないと きみに思い浮かぶがいっそ出る幕がなく あける気など失せてごくりと別れの杯を あけて飲み干すきみあけない夜がふけて 月あかりでも衝こうぶらんと垂れ下がり 弓なりの橋が連なるやまない雨はないと おれも考え付くけどずっと泣き崩れては やめる心まで案じてざくりと傷んだ胸の やみ難さを知るおれやまない雨がふれば 宵やみで酔っ払おうぐるっと振り回され 駆け巡る通りすがり