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詩人:高級スプーンあと何年
君が死んだあとにも
悲しいと言葉に綴れる図々しさよ
その涙をいくらで売る気だ
心を動かす文章で装飾し
より大勢の人の涙で洗浄した札束で
手に入れた生活
心まで豊かにしてくれたか
喉から手が出るほど欲しがったものと
引き換えに失ったもの
全てを思い出にしてまで
叶えたかった夢
幸福な現実を前に
それらを捨てて
どこに行く
君が死んだあとにも
悲しいと口にすることの虚しさよ
本当に大切にしなければいけないもの
あれほど世に謳われていたのにね
何が大切か
失うまで本当に気付けないとは
こんなに泣かされるなんて
終わりを迎えるまでわからなかった