|
詩人:どるとる
どこまでも限りないように思えても宇宙にも終わりがないようで終わりがある
暗闇だから出口も入り口もわからないだけだ
無限とは名ばかりの強大な強大な詐欺なのだ
僕らはそれにただ騙され巧妙な巧妙な夢を見ているだけ
無限なんてありはしないんだ 実際は
永遠が無いように
無限もまた無い
無限なんて全ての理屈や概念を覆すようなそんなはじまりも終わりも無いようなものには夢も希望も無い
何も無い
けれど人は愛や思い
つまり形のないものには無限の名をつけたがるんだね
形が無いから無限だといえば無限になる
宇宙みたいに誰からも疑われずにすむ
まさに未知の中の未知だからそれには宇宙さえ超越した見えない永遠の不思議があるから
無限なものならばそういうものをいうのだと僕は気づいてしまった
だから人は永遠のない時計仕掛けのこの終わりある砂時計の中で全ての時間が落ちきるまでのあいだ
愛は無限だ
この思いは無限だ
そう言い続けることができる
きっと多分
それは本当に無限なんだろう
強い思いや愛により無限かわからないものは人の知らない闇の中で無限となるのだから
死さえそれをなくすことはできない
愛とか思いは死に神さえも奪えないから
だからこそ
だからこそ
僕らは死んでも
なお死なない
思いや愛をこの星に残せるのだ
自分がいた証に
そして
誰かを愛し
ともにいた証として
僕もそんな終わりのない時間も存在しない無限地獄をともに落ちながら大切な誰かと永遠をさまよいたい
そう願ってしまうのだろう
日に日に歳を重ね寂寞の思いに沈むたびにそれは強くなるのだろう
たとえ明日が僕らに来なかろうと愛や思いに永遠があるならば僕は君と無限地獄に落ちていたい
永遠に終わらない時間なら休まるときなど必要ないからずっとずっと闇に身を寄せていたい
無限なる宇宙に輝く星になって。