詩人:壬治
失うまえに手離して
傷つくまえに壊してしまう?
不器用なくせに世渡りなんかして
いい加減な着地点探して
でも上手くいかなくて
寸足らずな勇気がところかまわず
はじけて散らばった夜
きみの中にいるきみを
たまには信じてみなよって
ぼくの中にいるぼくがたぶんそう言った
罪悪感を舐めるように
なんとなく心を削る日々の暮らしで
目の前にいる誰かの
気持ちさえもよくわからなくなる
だから言葉がほしいよ
行動がほしいよ
自分が思う以上に欲深な深層
飛び越えた先のその海で
明日の風をあびて泳ごう
涙をぜんぶ隠して笑うんだ
過去も未来もしょっぱさに
溶けだしたらきっと