詩人:紙一重
世間では一言
「箱入り娘だね」
そんな言葉でひとくくりにして
うちらの苦労も知らずに
仲間内のノリ
両親の機嫌
彼氏のお誘い
天秤はいつでもぐらぐら
大忙し
板挟み
日常茶飯事
突き抜けられたら
開き直れたら
自由になれたら
どんなに楽かな
そう、いつだって
心に鎖があるから
「二次会行こうぜ」
「今日はオールしよ」
みんなが盛り上がる中
一人携帯とにらめっこ
今何時かな
電車で何分の所かな
みんなごめん先かえるわ
「えーツレない」
ほっとけ
一人暮らしとは
わけが違うんです
みんなと普通が違うんです
箱入りだって
大変なんです
色んなものを大事に
日々落としどころを
探してるんです
午前様
外泊
今は辛抱なんです
バランスとりつつ
ギリギリで攻めてるんです
いつか
いつかきっと。
それを夢見ながら
少しでも箱を
広げようとしてる
箱の中で反抗中の
全ての乙女に贈る。