詩人:甘味亭 真朱麻呂
黄昏駅には今日も悲しみが降り注ぎます
黄昏駅では今日も人々が旅へと発ちます
急いで何処へ行くのですか?
話しかけてもただ旅人達は僕のことなんかかまわず
深い霧の中から現れた列車に乗り込むだけさ
黄昏駅には明日も悲しみが降り続きます
黄昏駅では明日も人々が遠い旅に出ます
どこに行かれるのですか?
いつお帰りの予定ですか?相変わらず旅人達は僕をかまわず座席につくだけ
どこかも知らない行く先のことだけを考えてるみたいに
黄昏駅には今日も悲しみが降り注ぎます
黄昏駅では今日も人々が旅へと発ちます
少し涼しくなった
秋の気配をつれながら
列車は汽笛を鳴らし
旅人達を乗せ走り出す
黄昏という名の駅から
遠く離れた場所へ
もう戻ることはない
片道切符を買えばいい
遠く離れた場所へ
名もない列車は黄昏という駅から
どこか
名もない場所へ旅立って行きます。