詩人:ミドル
いつか見ていた世界
それは、あまりにも美しく
全てを知ることはできなかった
夢と現実がごちゃごちゃになり
正夢が全てと信じる時
あなたは夢を語り
私は事実を語る
ツギハギの日々
飾り気のない感情は
どこかへいったまま
混じり気のない感情
どこかへいったまま
いつか見えていた世界を
夢のまま終わらせることができなくなって
逃げ出した
それでも僕たちは
人を愛したくて
仕方なくあの雨を思い出した
雨降りの朝に
晴れた日の朝に
晴れた日の午後に
星空の夜に
曇りの日の朝に
雨降りの朝に
雨降りの夜に
雨降りの夜に再び
正夢を語る
夢の中
輪郭だけ光る
貴女
名前はなんて
いうんだい
満月の夜に
よく晴れた夏の午後に
夕立にやられた日に
星の見えない夜に
風鈴の聞こえる午後に
行ってきます
聞き逃しても
タダイマって
言って欲しくて
カミナリの夜に
鈴虫がなく夜に
青い空の朝に
なんだか
叫び出したくなる思い
噛み締めて
真っ青に澄んだ
昨日の空
思い出に
混ぜ合わせながら
私と貴女は
語り合う
黙秘を続けて
語り合う。