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詩人:感動マニア。
想い浮かべる
その眼を 鼻を 口を
最後の笑顔を
水面のように揺らめいて
静かに 心を締め付ける
永遠に閉じたはずのフォルダは
あっけなく開かれて
消せなかった音たちが響く
戯れにはじいた弦は
どうしても終止を告げなかった
持ち上がった天秤に
なぜそのすべてがあったのか
答えはもう この心にはない
ただ 哀しいほど未完成で
頼りなく震えたPPが
この心を惹き付け
またこの腕を阻んだ
花が散り終わる頃に
君に会いに行こう
影のない笑顔を見せてくれ
もう弾けないと言って おどけてくれ
失くした時の意味を教えてくれ
そうしたらきっと
僕も笑うだろう
終止の鳴らしかたは
とうに見つけた
もう君より上手く
PPも鳴らせる
花が散り終わる頃に
もう一度だけ君と会おう
言えなかったサヨナラを
心から言うために