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[8459] 春の気配

詩人:りんくす


言葉を交わすたび
わがままな子供の顔で
尖った寂しさを手にして
刹那に消える冬の夕闇を
追いかける
僕たちふたり


傷つけあうなんて
すぐ俯かないで


あの幼き日々に
望んで背を向けてた
ぬくもりややさしさを
今取り戻しているだけのこと
気付いてほしい


素直になれず
傷を恐れて
強がってた
そのとき閉じ込めた叫び声が
今をこんなにも
苦しめてるだけ



私たち
おこちゃまみたいだね…

せつなく微笑むきみの肩をだきながら
僕は想う


僕たちは子供に返ることで
あの時出せなかった
素直な表情を取り戻してる

そして僕たちは大人でもあるから…
互いの子供心の叫びを
父や母のように
受け止めあい
少しずつ成長してゆける



もうそこまで来ている
あたたかな季節
夕陽は僕らを待ってくれるだろう
不安に駆け出さなくても
夕陽は待ってくれるだろう



2004/02/08 (Sun)
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