詩人:どるとる
歩いても歩かなくても行ける未来(あす)に行くのに予定なんか組まない
旅は気まぐれ 風まかせ 相場は決まってる
リュックには少なめの荷物 未来に持ってゆくのはもったいぶった知識よりもありとあらゆる想像力もしくは妄想力
時計ばっか気にしてるさえない日常からひとたび解き放たれて自由を手にしたら たまに長い休みならば僕なら小旅行にでも行く感じで光るもの探しに行くよ
未来という名の
輝けるあすのために
今はただ無益な努力を重ねてさ
いくら忙しかろうとむりのないように
一歩ずつ一歩ずつを
至極慎重に 悩み迷いながらもたしかな足どりで歩んでく
1秒さえも過ぎ去ったならその瞬間からご立派な未来なのさ
駆け抜けてゆく いくつもの時間のトンネルくぐり抜けて
悲しみや喜び 腐るほど見てきた自分をたまには省みたりして
未来という名の
距離のつかめない場所
近づこうとすればするほど遠くなる気がしてやっとつかんだのもつかの間未来の影だけ
追いすがる 日々にあわよくば栄えあれ
ふいに見上げた夜空に流星が走り 僕は子供みたいに追いかけた
未来のしっぽ
いつか消えた ほうき星
尾を引いて走る
まだ つかめないあすを ただ 今も 追いかけてる
遠ざかるばかりで
いつまでもつかめない実体のないあした
机の引き出しから
ベロンとはみ出た
いつか夢見た
未来へ 抱いた 想像図
見れば見るほど似てない現在地
自棄になって見失う
冷静さ
(でも)未来という名の
輝けるあすのために
今はただ無益な努力を重ねてさ
いくら忙しかろうとむりのないように
一歩ずつ一歩ずつを
至極慎重に 悩み迷いながらもたしかな足どりで歩んでく
わがままな言い訳さえもなんだか孤独になったらけなげに見えてきた
そんな未来小旅行
この世界から完全にチェックアウトするまでには 幾分か輝けるかな。