詩人：甘味亭 真朱麻呂

君の中にも
流れてる血潮
今目覚めたなら
もう一度さ
聴いてみようか
今生きている

鼓動を
トクトクと
脈打つ
心拍数数え
生きて
息をしてさ
いること
切り開かなくても
わかるから
切り裂かなくても
わかるから

そうして
また新しい命が
生まれて
同じ様に生きる
思い悩み
苦しみもしてさ
それでも
幸せそうに笑い
泣いたり

当たり前のように

いつか
消え去ることも
まだ知らずに
でもさ
知らない方が
幸せなのかも

君の中にも
流れてる血潮
今目覚めたなら
もう一度さ
聴いてみようか
生きている

証を
世界中に望まれた
わけじゃない
それほど
有名じゃあるまいし
これが本当
つまりは真実

だけど
少なくとも
両親は望んだよ
待ちわびたよ
息をのんで
産声を父は喜んだ
何より元気に
生まれてきたこと
それが嬉しくて
痛みに耐えた母は
微笑み僕を抱く
精一杯の笑顔で
精一杯のうれし涙
流しながら
お母さんも
お父さんも
君が生まれたのを喜んだよ
世界で一番深くて濃い紅

愛情の紅(あか)
それだけにはもう
何もかもかなわぬ
愛情の標(しるし)

そんな色さ
僕の中に流れる
愛情の色は
そんな色さ
僕の中に流れる
証である色は。