詩人:どるとる
人が生まれるまえの
誰もいない世界で
君と踊る名ばかりのワルツ
恋はワルツのようなもの ふたりで歩くから互いのペースだけでは 足はすぐにもつれ 転んでしまうから
難しいのさ
わざわざ 恋をする
僕らは相当の愚か者さ
それでも踊ろう
はじまりのワルツ
時々転んで時々発情
その一歩でドラマチック
つぎの一歩でミステリアス
さあ 我艶やかに狂い咲き
僕はあなたに身をまかす
もつれる足も絡み合って
揺れる吐息も絡み合って
はじまるワルツ
踊ろう踊ろう
はじまりのワルツ
時々転んで時々発情
そのステップは神懸かり
その足おくりはエロチック
恋はワルツのようなもの
そしてワルツは恋のようなもの。