詩人:そほと
生温かい秋の夜空にふやけた月蒼い顔をしている まつげを伏せた瓦屋根の下でてるてる坊主重すぎる祈りに首を吊っている 電話の声に問いただせば第一子を流産したとか 月が傘をかぶると雨が降る 何もしてやれない何もしてやれないのだからせめて泣き止むまでこの膝小僧を抱きしめてやらねばなるまい