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[10652] 昨日の夕やけ

詩人:望月 ゆき

昨日の夕やけを
ぼくが 持ち帰ってしまったので
朝起きて あわてふためいた

夕方までに 返さなければ 
そう思いながらも 
休日の時間の流れがぼくを誘惑する
珍しく コーヒーを豆から入れてしまったり。

ぼくだって なにも
何の思惑もなく
夕やけを持ち帰ったわけではない

だいだい色に塗りこめられた空を
見上げていたら
たしか きみがミカンを好きだったことを
ふいに思い出しちゃったんだ

そしたら つい手が伸びて
気づいたらポッケの中さ

きみは喜ぶかしらん

夕方までに間に合うように
午後一番で
きみに会いに行こう
会って見せてあげよう

だいだい色のそれを

2004/04/11 (Sun)
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