詩人:チェシャ猫
留まることことのない佇まいに魅せられて
堕ちてゆく色の無い花びらに
捧げた小さなその手さえ・・・
舞い散る重ねた欠片の
艶やかな彩の中に埋もれていった
世界から音を奪った小さな花びらは
告げることも無く消えてゆく・・・
降り続く絶え間の無い悲しみの形に
何を懺悔すれば赦されるのか
振り返る遠い日の面影に
独り祈りを捧げた
舞い止まぬ色彩に残る後悔に導かれ
この手が終わりを求め続ける
消して果てぬと知りながら
人は何故悲しみを抱き続けるのか
この手は終わりを求め続ける
堕ちてゆく彩の無い花びらに
咲き乱れた薄い色彩の欠片に
赦されることを祈りながら・・・