詩人:チェシャ猫
狂々(クルクル)と堕ちてゆく
色も命も貴方さえ・・・
零れ落ちてゆく世界に抱かれるように
交わした宛ての無い契り・・・
喧騒に囚われたこの肩に
降り重なって沁みる痛みの名残
断ち切る術さえ見つからぬ幼き両腕に
消えぬ傷だけが増えてゆく
失った心の箍が
貴方を求めて叫んでいる
幾重にも折り重ねた声が届くなら
悲しみに狂うことすら厭わない・・・
相容れぬ葛藤に閉じ込められ
涙が零れる場所を探している
祈る程に深くなる傷を
微笑む後悔が舐めてゆく
狂々と堕ちてゆく
彩を失ったこの世界が
二度と色付かぬと知っていながら
誓った終わりの無い祈り・・・
幾重にも連なる涙に終わりが来るなら
この命が壊れることすら厭わない・・・