詩人:甘味亭 真朱麻呂
夢みし時の訪れに
そっと目をつむれば
失ったモノに会える気がして
それでも失ったモノには会えなかった
ただ『好き』の
言葉だけで
僕は救われていた
どんなに疲れてても
笑顔を絶やさずにいれた
流れし時の行く末に
そっと心を旅させて
ずっと忘れていた美しさに涙すれば
流しても流してもキリ無く涙は頬を伝う
そう『好き』の
言葉だけで
僕は倖せでした
どんなに苦しくても
平気な顔で笑っていられた
君がそこで笑い
僕も自然と微笑む
それがつい以前まで
当たり前なことと
思っていたのに
なぜに僕は今
こんなに孤独でさびしいのか
こんなに孤独で悲しいのだろう
失ったモノはもう二度とかえらない
夢の中にでてきてくれないのはまた会いたくなるから
きっと僕を気づかう君のやさしささ
夢みし時の訪れに そっと目をつむれば
失ったモノに会える気がして
それでも失ったモノには会えなかった
月がめずらしく僕の部屋の窓をたずねる
そんな夜に
独り君の面影だけを支えに僕は目を閉じる
これから1人で立ち上がれるだけのつよさ
君からたくさんもらったからもう大丈夫
君がここにいなくても
君の笑顔がみれなくても。