詩人:珠樹
どうして…あの切なそうに彷徨う細い細い指先を…とってあげられなかったんだろうどうして…自分の気持ちを…この…身を焼き尽くす程の情熱を自信を持って…さらけ出せなかったんだろうどうして……どうして?そんなことばかり…あの手をあの指先を掴んでいたら…何かが…そう…例えば…幸せは手に入れられたのだろうか…わからない…でも…間に合うのなら…そして僕は引き返すこれからの幸せを捨て…過去であったはずの幸せを求めて…