詩人:葉月
大切なものを失った
この街に
降り注ぐは冷たい
天使の涙
涙枯らし行き場なくした想いは
一つの光り
天へと続く
留まることなく流れゆく人波
知る人なんて居るわけもなく
独り立ちすくみ 心は叫ぶの
ねぇ
ネェ 何処ニ行ッタノ?
貴方なしのこの街など
私には少しも意味はなく
光り鮮やかだったこの風景も
貴方というヒトを失っただけで
モノクロの世界へと変わるの
貴方を求めて 貴方だけを
歩き続けて また歩いて
何処まで行っても 果てしなく続く
貴方への道など見つからない
涙は枯れて 泣くこともできず
声はかすれて 叫ぶこともできず
身体はもう 自分のものでない様で
目を閉じれば 明るい光
遠くで笑う貴方の声
近づいてくる貴方の右手に
私の左手
しっかりと繋ぐの
やっと見つけた
貴方への
階段