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詩人:麗華塵
あぁ…もうすぐ枯れてしまう…
貴方に気付かれることなく
私は道端の雑草
貴方を思うことは罪ですか?
そうですね…
私よりも彩り鮮やかな花を咲かす
あの娘達の方が貴方には似合っている
花壇の上で踊る娘達を人達は愛でるように見る
貴方もそうですよね…?
…私の様な道端の雑草を愛でる人はまずいない…
あぁ…気付いてほしい…
踏まれても決して折れることのないこの気持ち
何度となく叫んでも
その音は虚しくも風に掻き消され、貴方に届くことはないのでしょう…
あぁ…同じ春に生まれ冬には消えるこの命
なぜ彩鮮やかに生まれてこれなかったのだろう…
違う命に生まれたなら貴方の隣に咲けただろうか?
春は過ぎ、夏が来て冬になる
花着けることはなく枯れてゆく私
でも私の中には貴方に対する枯れることのない華が咲いています。
貴方に気付かれることがなくても…
私が枯れてしまっても…
この華が枯れることはないでしょう…
枯れることはないでしょう…