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詩人:高級スプーン似
俺の頭には
バネが入ってる
イザと言う時の為に
仕掛けられたミサイル
そんな大層な
モノじゃないけど
世界を変えるには
少し威力が弱いから
期待はするなよ
つまらなくなった時
君が
つまらなくなった時
カムフラージュ外して
俺を傾けろ
そして
周りに人がいないか
確認したなら
自分のタイミングで
発射ボタンを押せばいい
軽いタッチで
ミサイルを飛ばす
強く押したら
壊れるかもしれない
だから
軽いタッチで
ミサイルを飛ばす
少年は俺を
箱の中に戻して
押し入れの奥へ
そのまま静かに
忘れていった
突然
思い出した青年は
顔も知らない誰かに
躊躇なく
俺を売ったんだ
抵抗しようにも
箱の中から出られない
おいっ
少しは遊んでからにしろ
ミサイルを飛ばさない
ミサイルを飛ばさない
ミサイルを飛ばさない
ミサイルを飛ばさない
安全から安心に
そして平和へ
人の世の為に
箱の中
収められた戦士は
ミサイルを飛ばさない
君が
つまらなくなった時
俺はもういない