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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 「幸せが降る日」への投 票 〜

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[110604] 幸せが降る日

詩人:甘味亭 真朱麻呂


真っ白な街を光の中をサクサクと走る
誰を求めて何を探して僕は出かけたの?
こんな寒い中コートを着てても寒いね
それはそうだ当たり前冬ですからネェ

通り過ぎた景色
もう振り返らない
前だけみつめて
僕は歩いてゆくよ

ただ単に心細く思う
胸の内ポケットに隠した臆病なハート
居場所なくさまよう
季節は冬なんですねもう、冬なんですね

町外れ自販機の前
ふるえる指先で
ボタンをそっと押す
ガタッと落ちてきた
あったかいココア
息を吐けば白く冷たい

ずい分長い時間
歩いた気がする
冬の夜は寒く長い
冷えきったんだ
白んだ雪のせいで
素直じゃないさ
馴れ合いの側で
固まる連中よりは
利口な僕なのに
居場所さえなくて
やむなく喫茶店
暖をとるため入る

うつむきがちな
横顔ガラス窓映る
自分で自分自信を
なぐさめたいよ
家族連れで微笑む
幸せそうなあの娘
その小さな手には
大きなプレゼント

どうして
こんなにも違うの?
サンタは信じない
今も昔も変わらず
中途半端な大人で
僕はその癖
強がってばかりいて

今夜は 今夜は
あの娘(コ)にとっては
幸せが降る日になるだろうねぇ
幸せを逃した僕の分までそれなら幸せになって笑ってよ
うらんだりしない
そんな大人ではないから大丈夫

この分では
雪はやまず明日には積もるかな…?
天使がうなずいたような気になった
僕にもあんな年頃があったこと
忘れてたからありがとう思い出せたぜ
冬のある日の夜あれは確かAM9時過ぎ。

2007/09/23 (Sun)
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