詩人:どるとる
手足をもがれた蝶はただの芋虫さ 這いずり回ってやがて 息絶える 虫かごの中に 閉じ込めた世界生態系を脅かす人間の狂気たる美の乱れ 串刺しにして標本の中に生態系を築く虫の息もない蝶を愛でる悪趣味な人間はかすかな灯りの中やがて自分も棺桶の中 闇に喰われる宿命。