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詩人:甘味亭 真朱麻呂
夜空に浮かぶ丸い月の形を浮かべてみたり
数億の星の輝きをうねる小波の
近距離の道しるべにしたり
そして
僕の小さなからだを水面と一体にさせておいて
鱗の代わりにある手足を静かに浮かばせる
そっと目をつむり
見えない時を吸収する感じ
誰かのことも自分のことも
世界の進む先も
忘れていたくて
ただ浮かぶ
沈まない月
校庭の風
揺れる雑草
乾いた地面とアスファルト
それだけが
ある程度ゆるされる場所
だから
息継ぎの必要がないプール
息継ぎが必要がないプール。