詩人:nao
あたし達を繋ぐものはこんなにもちっぽけだったんだね。すれ違いなんてすぐに戻れると思っていた。いつの間にか気付かないうちにふたりの距離は離れ過ぎてたんだ。裸足であなたから逃げ出した日。あなたはあたしを迎えに来てくれたのに。信じていたあたしはただのバカ。変わってしまったから戻れない。こんなに悲しいのは愛していたから──?
出逢ったときは何も考えられなかった。ただ一緒に生きてくんだと絶望に似た気持ちであなたと居た。
いつから弱くなっていたの?あなたを愛し始めたときから?
支え合って生きてこうって言ったのに。あなたは確かにそう言ったのに。全て嘘だったなんて信じられないよ。
これから誰と生きていくの?あたしの知らない人ですか?
あたしと一緒に居たあの空間で誰かを愛すの?
あたしを忘れちゃうの?
考えられなかったこと。今現実にあたしに起きた。夢なんかじゃない。あなたはもうあたしのことを過去にする。あんなに近くに居たのに──。
背中の絵。忘れること出来ないよ。どうしたらあなたの体温を消せるの?約束なんていらなかったのに──。ただ傍に居て欲しかったのに。
もう伝えることすら出来ない。
あたしにあの壁は越えられないし待てるわけもない。