詩人:鵜沢美冬
ねえ天。
あの真昼の日を覚えてる?
ずっと昔のことのように思えるのは、幸せすぎた毎日が恋しいからかなぁ。
あの日太陽はいつものように昇ったし、いつものように沈んだね。
緑溢れる中庭に人気はなくて、私達二人。
向いの校舎を行きかう人々を眺めてた。
天、もしもあの日に戻れるなら、私は帰りたい。
天と過ごした最後の日々を、もう一度思い起こしたい。ねえ、あの真昼の丘は・・・
もうあそこには無いよ。
私達の間にあった、深い友情は深い傷跡。
あの頃の太い絆は・・・もう何所を探しても見付からない。
そんな代物だったんだぁ