詩人:安曇
無くしたはずの赤い髪ゴム
あの子が笑顔で付けてました
好きな人に貰ったと
誕生日プレゼントだって
嬉しそうに髪いじりながら
無くしたのはたしか
あいつ(弟)の部屋だったよな
ほんのりほっぺたが色付いて
あの子はとても可愛かった
私のだってすぐにわかったけど
あの子があんまり嬉しそうだから
言うのをやめて
良かったね。と笑ったの
恋する乙女
赤いゴムとっても似合っているよ
私の髪より似合ってて
少しだけ嫉妬した
きっと
あいつも動揺して
何かあげたくて赤いゴム
とっさにあの子にあげたんだろう
馬鹿で
間抜けで
可愛いから
どうぞよろしくね