詩人:カィ
彼女は
いつも音楽を聞いていた
寂しいを言わない彼女は
ハッピーな唄を唄う
あの映画みたいな空を見るまで帰らないと
どこまでもドライブしたり
よつ葉のクローバーを探して
走り回ったりした
シャンプーで髪の毛を立てるのが好きで
リンスしながら1時間は喋る
Mailは面倒臭がるのに
電話は恥ずかしがって出ない
髪を自分で乾かすのが嫌いで
乾かしてもらうのが好きみたいだ
カラオケに行くと最初は、元気ないのに
帰り際に、あれ唄ってない!
と言って帰ろうとしない
帰りの道で
好きな唄を一緒に唄うとご機嫌になる
次の約束をすると
愛しそうに見つめて
『うん』
だけ言う
日にちも時間も場所も
何も決めないけど
約束することに意味があるんだと
僕は知ってる