詩人:如月。
魔女の宅急便
流行っていた頃
僕はもう制服
着ていた
もしかしたら
君たち生まれたばかりか
生まれていないか
その頃も
曇り空の向こうの
晴れ間
たぶんそれなりの
希望
見つめ自転車
走らせていたのかもしれない
不思議なメルモの再放送を見ていた僕は
君たち知らない
メルモの歌を知っていて
魔女の宅急便からは程遠い
現実ばかり押し寄せ
育った
在の福島に住んでいるのと代わりないような
また福島より過酷だったかもしれない
ここに全て記せば
そのため僕の中にも悪魔は居る
暴力という存在を消すために
惜しまない病は時間
費やした
魔女の宅急便を聴く
そんな僕の脳内環境
まっとうな世界へと導く
それくらい僕は
自身の中 存在する
悪魔を司れてはいないのかも
時間費やして
暴力をいつまでも消して
消して
向こう岸辺に乗せた詩は
鬼だ
曇り空
向こうの晴れ間
在でもよく覧える
よく感じる
誰かと いつか
並んで覧たかった
でもそんな事
許されない
治る事は無いだろうから