詩人:そほと
ランニングシャツ
半ズボン
サンダル
母に言われ被ってきた帽子は
何処かへ忘れてきた
汗を拭くハンカチはポケットの中で
その存在理由を失っている
指を色紙で染めながら
青空と己とを繋ぐ作業に没頭した成果は
多種多様な飛行機の残骸
色とりどりの飛行機の残骸
ボクは十二分に満足したんだ 十二分に
なのにナニが止まらなかったのだ
家に取って返し持ってきたのは新聞
新聞紙で作った大きな紙飛行機
なのに
グロテスクだったのだ
ボクは家に帰るしかなくなったのだ
しかたがない
その前に帽子だけは探しておこう