詩人:どるとる
僕は君に憧れて
君は僕に憧れて
あなたはあいつに憧れて
あいつはあなたに憧れてる
自分にはない光
自分にはない特技
その人やその生き物が持っていると自分にはないものに憧れる僕はわがままなのかな
でも僕は自分にはないものを持っている君に憧れる人
人は誰も憧れの人に憧れる人
輝いているね
まぶしいくらい
僕は憧れている
だけれど
自分ってものも
大切にしたい
だから所詮憧れは憧れ
気になっていただけ
だけれど憧れの君は
ずっと憧れの人
振り向くけど
その目には
僕は映らない
べつの人
探してる
君は僕の視線にも気づかない
ただ君はあの人に憧れて
僕はずっと君に憧れてる
君が思う人のこと思ったら君に憧れるなんてすてきなのに
君が憧れるあの人は君じゃなくべつの誰かにまた憧れてる
少しズレながら憧れは遠ざかってゆく
重ならない ロマンス
生まれない 運命
憧れは憧れのまま
形も変えずずっとそこにある
変わらない形のまま
ずっと憧れていた
君という人は
僕の中で鑑賞するだけの絵画のように
ただ客観的なイメージでしか見れない
しずかに目を伏せてさよならするだけさ
それが 憧れの人。