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詩人:チェシャ猫
気が付けばまた欠伸する
退屈な日常に今日もため息
固めた拳を振るってみても
空回りして息切らす
出来ないことに夢を抱き
羽の折れた鳥が無理にもがいてみても
籠の中からは出られない
壊れてどこかに逝きそうな心を宥める
安物の精神安定剤も
一日三錠ぽっちじゃ頭痛の種になる
子供の頃からはめてた腕時計
気付けば針は止まったまま
それでも時間は止まらない
繰り返す自己嫌悪
付き合いきれないから無視することに決めた
無視出来ない程色っぽいあの子に
今夜ちっぽけな人生を賭けてみる
繰り返す毎日
くだらないことだらけのちっぽけな人生
それでも俺がここに居る
独りじゃ人の心なんか動かせないが
それでも俺はここに居る
俺の言葉なんか届かないが
それでも君はそこに居る
広いのか狭いのか分からないこの地球(ホシ)で
一生手を繋ぐこともないけれど
それでも君がそこにいる
狂ってしまいそうなちっぽけな心を宥める
君から貰った笑顔も
思い描くだけじゃ病気の元になる
繰り返す毎日
腰使いの艶やかな彼女に
ちっぽけな人生を毎晩賭けているくだらない存在でも
それでも俺はここに居る
それでも何処かに君が居る