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詩人:カナリア
この音すき
雨がぽつぽつ屋根に落ちる
音がすき
風が窓を揺らす
音がすき
外はひどい雨なのに
部屋の中はいつもより静かで
その音聞きながら目を瞑る
眠りに落ちる直前の
ゆらゆら揺れる
空間がすき
空間はいよいよ空白となり
雨のメロディーは遥か遠くに
風はその上を滑って吹き去る
牛乳屋さんがカタンと音立てる頃
偶然にも目覚めれば
少しラッキー
ゆらゆら揺れる空間の中まだ少し雨の匂いが残る空の色
夜明けと朝日の中間色
そのマーブルみたいな色がすき
マーブルみたいな雲がすき
マーブルのチョコがすき
雀はさえずり
鳩はホーホーホッホ
ホーホーホッホ…
ホーホーホッホ
ホーホーホッホ…
その歌聞きながら
あともう少し眠る
その瞬間がすき