詩人:どるとる
人生の目次を開いて
それだけで諦めて
もう僕の人生は終わったんだとか夢のないことばかり言ってしまうぜ
あとから あとから
悲しくなってゆく
あとから あとから
切なくなってゆくよ
PS 僕は死にました
ねえだとか声かけないで 見えないものだと思ってどうぞ無視してください
こんな僕なんて
いないほうがいいから
影法師 揺れる夕暮れ
橙の空に浮かぶ綿雲
疲れ知らずの蝉はいつまでも鳴き続けて
こっちからはミンミンと
あっちではジリジリと鳴いている
たまに道端 死んでる
蝉の短い命のように
夏の暑さは少しずつ消えてゆくよ
まだまだ暑い日は続くけどもう少しすれば夏も氷のように溶けるね
そして夢はさながら夢のように 星屑になって消えた
努力や頑張りなんて
何ひとつ 僕にはできなかった
泣いても 泣いても
とまらないなみだ
泣いても 泣いても
充たされない心
持て余したまま
僕はふいに時の途中に
ただ舞い散る
枯れ葉になりたくなる
だけどまだ本当は生きたくもあります
PS 昨日よりは 今日はなぜか生きたい気持ちのほうが勝ってるよ
帰り道
小石 蹴飛ばして
昔話を語るみたいに
遠い日の夢を思い出せば なみだの群があわただしく僕の瞳から押し寄せてくる
PS 僕は死にました
だから だから
みょうに明るい声なんかかけないでね
ぎゃくにそれが僕の心をつぶすときもあるから
付け足すようだけど
これが一番の理由なんだ。