詩人:快感じゃがー
知らばっくれないでよ、もう。
見え透いた嘘
かなしくて
切り貼りで埋めた
いつかの隙間
また、疼いてるんだ
『ここが、そうだよ』
ねぇ。
心臓に手を当てて
生きてること
思い出して、
そのたびに辛かったの
いつまで経っても、
夜が明けない
どこまで行っても、
先が見えない
螺旋の恐怖...
あなた、知らないでしょう?
続いてく、この虚無感
あなた、
知らないでしょう。
孤独の花が
咲き乱れるのよ
止むことを知らない
涙の雨のせい
躍動と静寂と、願望と
はみ出した欲望が
うなりをあげて...
知らばっくれないでほしいの、もう。
挑発に慄くくらいなら
試される自信もないのなら
確かにあった声を
見落とすフリで、いい
振り向かずに
早く
この鍵を棄ててよ
そうしたら、明日
わたしは
君の居ない事実を
そっと
屋上から突き落として
泣いてあげるね
この、遥か螺旋
突き進んだ先には
何にもなかった朝が
待っているから...
流れるプール
痛んで、霞む
何にもなかった朝を
もう一度、ください